技工物の精度
前回も被せものについて書きましたが、今回も書きます。
被せものがきちんと入る。これは当たり前のようでいて非常に難しいものです。
型を取る、模型を作る、蝋型を作る、金属に置き換える、調整する。
という工程を経て患者さんのお口の中に入ります。
私たち歯科医師が技工物を作ることはまずありません。
日本の医院の99%が外注の技工所を使っています。
外注の技工所も、うまいところもあれば下手なところもあります。
毎回毎回最高のものを作れるほど、日本の保険制度は報酬が高くありません。
保険診療のものを作るのに、外注技工所はあまり時間をかけません。
事実、自費のものと保険のものでは納期が違いますし、技工料も格段に違います。
歯科医院が素晴らしい模型を作っても、技工がうまくいかなかったり、技工は素晴らしいのに、型がよくなかったり、様々なジレンマがあります。
私も開院してから、いろんな技工所を使ってきました。大阪や東京、広島の技工所など、日本各地の技工所を使いましたが、患者さんの都合もあるので、大体一週間でセットできるようにするには、地元の技工所を使わないと難しいようです。
今の技工所も非常によく頑張ってくれていますが、なかなか術者の見解と技工士の見解がぴたりと合うようになるまでは時間が必要なようです。
うまく、自分の意図が伝われば最高のパートナーになるでしょう。
お互いに切磋琢磨しないといけません。
投稿日:2010年12月19日 カテゴリー:未分類, 院長の戯言