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さあもう9月! 映画を観よう!

スリービルボード(2017)

あらすじ

舞台は架空の田舎町であるミズーリ州エビング。 アンジェラ・ヘイズというティーンエイジャーの少女がレイプされた後に焼かれて殺害されるという凄惨な事件が発生した。それから7ヶ月が経過した後も、母親のミルドレッド・ヘイズは娘を奪われた悲しみから立ち直れずにいた。やがてミルドレッドは犯人の手掛かりを何一つ発見できない警察に不信感を抱くようになり、殺害現場の近くの道路沿いに立つ3枚の広告板(スリー・ビルボード)を借り受け、そこに「娘はレイプされて焼き殺された」「未だに犯人が捕まらない」「どうして、ウィロビー署長?」というメッセージを張り出した。

ウィロビー署長を敬愛してきたエビングの住民たちや、ミルドレッドの息子のロビーは、この行動に戸惑った。なかでもレイシストである警官のジェイソン・ディクソンは怒りを露わにした。広告板の設置が原因で、ミルドレッドとロビーは住民たちから嫌がらせを受けることとなったが、ミルドレッドはそれを意に介さない。

ウィロビーは、ミルドレッドの苦境に同情的ではあったが、それでもなお広告板の設置は自身への不当な人格攻撃だと考えていた。ミルドレッドに自分は膵臓癌の末期症状であり余命少ないことを告白するが、彼女はそれを既に知った上で広告板を設置したと返答する。

一方、ディクソンはミルドレッドの行動を警察官である自分への敬意を著しく欠いた振る舞いであると見なしていたため、何としてでも屈服させてやると決意し、ミルドレッドに広告板を貸した広告会社社長のレッドを脅迫した。その後、ミルドレッドの友人であるデニースマリファナ所持容疑をでっち上げて逮捕し、しかも保釈にも応じなかった。ミルドレッドの元夫であるチャーリーは粗野な人物であったが、そんな彼ですらも広告板の設置が引き起こすであろう事態を恐れていた。彼はミルドレッドに「アンジェラが殺される1週間前、あいつは俺と一緒に暮らしたいと言ってきたんだ」と語るのだった。

一見強気なミルドレッドだったが、彼女も自責の念を抱えていた。実は事件当日、アンジェラは友人らと遊びに出かけるのに車を貸して欲しいと頼んだが、娘の素行の悪さに頭を悩ませていたミルドレッドはそれを断った。やがて激しい口論となり、「暗い夜道を歩いてレイプされたらどうするの?」と言うアンジェラに「レイプされればいい」と返答してしまった。

ミルドレッドは歯の治療に行くと、その歯医者はウィロビーと親しい友人だったため歯科ドリルを手に彼女を脅すが、逆にミルドレッドはドリルを奪い、歯医者の指に穴をあける。ウィロビーはミルドレッドの元を訪れ尋問することになったが、「何もしていない」の一点張りだった。尋問中、ウィロビーは突然吐血し、そのまま病院へと搬送されていった。自分の死期が近いと悟ったウィロビーは、退院後に妻と2人の娘と過ごす1日を設け、楽しい思い出を作った後、遺書を残して銃で自殺する。

ウィロビーの死が町中に知れ渡ると、「ミルドレッドが広告板を設置しなければ、署長はもっと長生きしていたはずだ」という風評が流れ、彼女たちは一層陰湿な嫌がらせを受けるようになった。ついには、ミルドレッドが働く店で見知らぬ男性客から脅迫されるに至った。また、ディクソンはレッドが経営する広告代理店に押し入り、レッドとそのアシスタントを暴行し、レッドを2階の窓から突き落とした。一連の暴挙はウィロビーの後任であるアバークロンビー署長に目撃されており、アバークロンビーはディクソンを直ちに解雇した。その夜、ミルドレッドとロビーは帰宅中に3枚の広告板が燃え上がっているのを目撃した。2人は懸命に消火活動に当たったが、広告はほとんど燃え尽きてしまった。

警察署ではディクソンはウィロビーから届いた最期の手紙を読んでいた。そこには「お前が犯罪捜査の第一線で活躍したいと願っていると知ってから、何とか助けになってやりたいと思っていた。しかし、病のためにそれも叶わなくなってしまった。お前の欠点はすぐにキレることだ。警察官に最も必要なのは愛だ。そうすれば、もっと良い警察官になれる。ゲイだとバカにする奴がいたら、同性愛差別で逮捕しろ。」と書いてあった。改心したディクソンはアンジェラの事件の捜査に本気で取り組もうと決意する。

広告板は警察に放火されたと考えたミルドレッドは報復のため火炎瓶で警察署に放火した。音楽を聴きながらウィロビーの手紙を読んでいたディクソンは放火に気が付かず逃げ遅れたが、大火傷を負いながらもアンジェラの事件の資料が燃えるのを守った。偶然その場を通りすがったミルドレッドの友人のジェームズはディクソンを救助し、警察にはミルドレッドが放火犯だと察しつつも「彼女は自分と一緒にいた、火事とは関係ない」と証言した。

 

ウィロビー署長にウディハレルソン。ディクソンにサムロックウエル。

本作はアカデミー作品、脚本、編集、作曲、主演、助W受賞。
とんでもない作品なのですが、友人から勧められて観ました。

ディクソンがゲイっていうのも設定としていいと思う。(表面上はひどいレイシスト)マイノリティの人は自分が受けてきたものを外にぶつけたり、自分のマイノリティをばらさないために攻撃的になる傾向があります。

とにかくレイプされた娘のために看板を立てる発想も素晴らしいのだが、田舎はアメリカも日本も変わらず、警察などが横暴を働く傾向にあるのをみてコメディと分類されるのもわかる。
まあこれはそうだいなドッキリと言われたらその通りなんだけど、面白かったという感想しかないです。最後もいい雰囲気で終わるのも素晴らしい。

投稿日:2024年9月3日  カテゴリー:映画評論