タップしてすぐにお電話

メールでお問い合わせ

歯周病菌とアルツハイマー型認知症の関係

歯周病菌とアルツハイマー型認知症の関係
最近、大きなニュースとして認知されました。
歯周病菌は、アミロイドβというアルツハイマー病の原因物質の生成・蓄積を促進し、脳に炎症を引き起こすことでアルツハイマー型認知症の発症・悪化に深く関与していることが、近年の研究で明らかになっています。特に、歯周病菌の一種である「Pg菌」が脳内で検出され、その毒素が神経細胞にダメージを与えるメカニズムも解明されており、歯周病ケアは認知症予防の観点からも非常に重要です。 
歯周病菌とアルツハイマー病のメカニズム
  1. 菌の侵入と炎症: 歯周病菌(特にPg菌)は、歯ぐきの血管から血流に乗って全身に運ばれ、脳に到達します。
  2. アミロイドβの増加: 脳に到達した菌やその毒素が、アルツハイマー病の主要因である「アミロイドβ」の生成を促進し、その蓄積量を10倍にも増やすことが示されています。
  3. 脳内での影響:Pg菌が分泌する酵素(gingipain)が、タウタンパク質を切断し、神経細胞の死滅や認知機能低下を引き起こすことも指摘されています。 
研究による裏付け
  • マウス実験: 歯周病菌に感染させたマウスで、アミロイドβの蓄積と記憶力低下が確認されました。
  • ヒトの脳組織: アルツハイマー病で亡くなった方の脳から、Pg菌とその毒素が高頻度で検出されています。
  • 疫学調査: 歯周病患者は、そうでない人に比べてアルツハイマー病の発症リスクが1.7倍高いという報告もあります。 
私たちにできること
  • 歯周病の早期発見・治療: 痛みがない「サイレントディジーズ」のため、定期的な歯科検診が不可欠です。
  • 徹底した口腔ケア: 歯周病菌を減らし、脳への影響を最小限に抑えることが重要です。
  • 生活習慣の見直し: 歯周病は糖尿病など全身疾患のリスクも高めるため、お口の健康維持は全身の健康につながります。 
歯周病ケアは、単なる口腔ケアにとどまらず、将来の認知症リスクを減らすための重要な予防策と考えられています。 
歯周病ケアはもちろんのこと、歯を失った場合はインプラントなどの適切な治療が必要です。またマウスピース矯正などでブラッシングしやすい環境を作るのも大事です。

投稿日:2025年12月9日  カテゴリー:インプラント, 歯周病, 矯正治療(マウスピース)