診療室から~患者さまからの声~
「歯医者で笑えるって素敵ですね。」
以前の歯医者で、とりあえず治療してだめなら抜きましょうと言われ、当院を訪れた患者さん。当院での説明を聞いて、「ああ本当によかった」と大きな安堵のため息。歯は治療して残り、歯周病治療も行いました。もちろん抜く必要はありません。
その後も継続的に歯周病治療を行い、メンテナンスのたびに素晴らしい笑顔を見せてくれます。 「先生、いつもお世話になります。笑顔で歯医者に来れるって本当に幸せですね。」
私も幸せです。
「本当にすいません。ありがとうございます。」
上の前歯の被せもの6本、他院で治療したが、見た目が気になる。そこで患者さんはこうしてほしいと絵を書いて渡したそうです。帰ってきた答えは「そんな治療はできません」。
そこで当院へ受診されました。
患者さんのスケッチをもとに仮歯を制作。仮歯は5回作り直しました。そして本歯。本歯も4回。途中で患者さんが「これで大体いいと思うんですけど、もうちょっとここが…。でもご迷惑ですよね。本当にすいません。もういいです。」
私はそんな姿を見て妥協したくありませんでした。
「もう少しですよね。もう少しなら一緒にやってみましょう。」
「本当にすいません。ありがとうございます。」患者さんの目には光るものがありました。
最終的に入ったもので御満足いただいたようですが、定期的に来院する際、少しづつ形の調整をしています。そのときそのときによって患者さんの求める形があるのだと思います。今患者さんは妊娠しており、それに合わせて少し歯を丸くしてほしいとのこと。
やっぱり時も人も動くのです。歯も世につれ、変化するんですね。
「本当にすいません。ありがとうございます。」
歯の治療はいろんな方法があり、またインターネットの普及で知識や情報がたくさん入ってくるようになりました。
先日も…
「先生、この歯をインプラントにしてください。」
「●●さん、その歯は根がしっかりあって、土台を立てて被せれば自分の歯で咬めますよ。」
「インプラントのほうが虫歯にならなくていいって書いてあったし、この歯もあんまり持たないでしょう?」
絶句です。
歯を持たせるのは努力が要ります。歯を抜くのは簡単です。楽なほうがいいのかもしれませんが、インプラントも抜けるんですよ。