顎関節症について
先日、友人が「知人が顎関節症なのでどんな病気か教えてほしい。ネットとかでみると手術が必要と書いてあるので心配になった。」と電話がありました。
顎関節症はしばしばメディアでも出てくる単語になりました。「芸能人が顎関節症治療のため休養」とか出てきましたよね。
顎関節症は、文字通り顎関節に異常をきたす病気で、症状としては顎の痛み、口が開きづらい、口が閉じづらい、口を開ける時に音がする、肩こり、頭痛など多岐にわたります。
通常、朝起きた時に顎が痛いというのが特徴で、顎が開きづらくなるのが一般的な症状です。
あごの関節は膝と同じでお皿が入っています。これを「関節円盤」と言いますが、この円盤が顎関節症のキーになります。
口を開けるときに、通常は関節円盤と下あごが一緒に動くことでスムーズに動くようになっています。
顎関節症になると、円盤がずれたり、動かなくなってしまい、スムーズな動きができなくなり、痛みが生じてきます。
顎関節症の治療としては、通常マウスピースによる治療が行われます。もちろん保険適応ですが、約5000円ほどかかります。
重度の顎関節症や、長期にわたり顎関節症があった方で顎関節が変形している場合などは手術が必要となる場合もありますが、まずはマウスピースによる治療がおこなわれることが多いです。
治療期間は3カ月から半年くらいで軽快する方がほとんどです。
また、これは私の経験則ですが、ストレスのたまる時期を過ぎると自然と治ることが多いような気がします。症状によっては経過観察のみでも大丈夫なことも多いです。
よく顎が「カクっとなる」から顎関節症ではないか?という人がいますが、顎関節症の場合はほとんどが「パチン」とか「ゴリッ」という感じです。「カクっ」というのは正常に近いです。
友人には顎関節症を説明して安心してもらいましたが、診察は受けたほうがいいですね。
投稿日:2010年8月20日 カテゴリー:成人の虫歯予防, 未分類, 院長の戯言