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歯の悩みは尽きないvol.5

皆さんもこういう質問したいじゃないかな?と思いながらいつも書いていますが、今回はこれ。麻酔の話。

インターネット上の質問に勝手に答えているコーナーです。私のところに来たメールではありません。念のため。

「昨日、下奥歯の虫歯治療で麻酔が効かず激痛に耐えながら削られました。
計10~15回麻酔を刺されましたが効果なく、医師に「麻酔が効きにくい体質です」と言われました。麻酔が効かない原因はどんなものがありますか?

ちなみにその歯医者は地域内では名医と言われおり、家族全員通院歴があり、私以外は麻酔が効いています。
また、今から5~7年前に通院の際は麻酔が効いていました。」

 

A:体質もあるしやり方もあるし、麻酔が効きにくい状態もあります。

歯科の麻酔。一般の方はこんなにたくさん刺されているのに効かないのは?と思っていられるでしょう。この質問者の方も「10回くらい刺された」と書いています。

歯科の麻酔は刺した回数で効くわけではありません。麻酔の液量と、それが神経に到達した量です。

かつ、歯の神経は骨の中に埋まっているので、骨の外側からしみ込ませて効かせる「浸潤麻酔」を使います。

特に下の顎は骨が硬く、麻酔が浸透しにくい特長があります。

なので10回くらい刺して約3mlくらい歯ぐきに注射をしてもへたすれば0.1mlも歯の神経にはしみ込んでいないかもしれません。

この質問者の方が「効きにくい」と言われたのは骨の質がいいということ。

それと、「麻酔が効きにくい体質」はアルコールが強い方もそうです。

アルコールに強い方やよく飲む方は麻酔の分解が早く、効きづらいといえます。

また、歯や歯ぐきに炎症があるときは、麻酔は効きにくいです。

麻酔の液はアルカリ性なのですが、炎症が酸性なので中和されて効きにくくなります。

 

麻酔がよく効くから名医、というわけではありません。

世界中の歯科医師が全く同じ方法で麻酔をします。

腕の差が出るのは麻酔の注射が痛いか痛くないか。そのくらいですね。

 

投稿日:2012年4月20日  カテゴリー:子どもの歯の治療, 成人の虫歯予防, 未分類, 親知らず抜歯