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歯周病と糖尿病の関係について

歯周病と糖尿病は密接に関連しており、互いに影響を及ぼす「双方向の関係」があります。

糖尿病は腎臓、目、そして歯に症状が出ます。

1. 歯周病とは?

歯周病は、歯茎や歯を支える骨が細菌感染によって炎症を起こす病気です。軽度の歯肉炎から、重度の歯周炎まで進行度合いがあります。主な原因はプラーク(歯垢)で、放置すると歯茎の腫れ、出血、歯のぐらつき、さらには歯の喪失につながります。

2. 糖尿病とは?

糖尿病は、血糖値を調節するインスリンが不足したり、うまく機能しないことで血糖値が高くなる病気です。放置すると血管や神経、臓器にダメージを与え、さまざまな合併症を引き起こします。

3. 歯周病と糖尿病の関連性

(1) 糖尿病が歯周病を悪化させる

  免疫力の低下: 糖尿病患者は高血糖により免疫機能が低下し、細菌感染に対する抵抗力が弱まります。これにより、歯周病の原因菌が増殖しやすくなり、炎症が悪化します。

  炎症の増悪: 高血糖状態は体内の炎症反応を強め、歯茎の炎症を進行させます。

  治癒力の低下: 糖尿病患者は傷の治りが遅いため、歯周病の治療効果が上がりにくく、進行しやすくなります。

(2) 歯周病が糖尿病を悪化させる

  全身の炎症: 歯周病による慢性的な炎症は、血液を通じて全身に炎症性物質(サイトカイン)を広げます。これがインスリン抵抗性を高め、血糖コントロールを難しくします。

  血糖値の上昇: 歯周病の進行は血糖値を不安定にし、糖尿病の管理を複雑にします。

4. 具体例でわかりやすく

例えば、糖尿病の人が歯周病にかかると、歯茎の炎症がひどくなりやすく、治療しても治りにくいことがあります。逆に、歯周病が重症化すると、体の炎症レベルが上がり、血糖値が安定しにくくなるため、糖尿病の薬の効果が落ちる可能性があります。このように、両者は悪循環を作り出します。

5. 予防と対策

  歯周病の予防:

  毎日の丁寧な歯磨きとフロスでプラークを除去。

  定期的な歯科検診(3〜6ヶ月に1回)で早期発見・治療。

  糖尿病の管理:

  血糖値をコントロール(食事、運動、薬の適切な管理)。

  医師と連携してHbA1c(血糖コントロールの指標)を目標範囲に保つ。

  共通のポイント:

  禁煙(喫煙は両者を悪化させる)。

  バランスの取れた食事で免疫力を維持。

6. データで補足

研究によれば、糖尿病患者の歯周病発症率は非糖尿病患者の2〜3倍高いとされています。また、歯周病治療を行うと、糖尿病患者のHbA1cが平均0.4〜1.0%改善するとの報告もあります。

まとめ

歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼし、悪循環を生みます。歯周病のケアは糖尿病の管理を助け、血糖コントロールは歯周病の予防・治療に役立ちます。両方を同時に管理することが、健康な生活のために重要です。気になる症状があれば、歯医者と内科医の両方に相談しましょう!

投稿日:2025年10月22日  カテゴリー:歯周病