患者さんの本音
初診の患者さんをカウンセリングしてるといろいろと気付かされることがあります。
ある歯の治療について、前医では抜歯と言われ、前医への不満をすべて吐き出した後、それに対する私の方針を述べると、あんまり気が進まないような表情。
「この歯をあなたはどうしたいんですか?」「先生、この歯はお金がかかっているから、このままなんとかなりませんか…。」
医学的にはどう見ても抜歯以外の選択肢がない歯。
「じゃあ、決心がつくまで、納得がいくまでお付き合いしましょう。」
なんとか、1カ月、2カ月と無事に経過。
「先生、抜かなくてよかった歯じゃないんですか?」「いやいや、ギリギリで持っているだけですよ。」
結局、4ヶ月後に自然に抜けてきた。
でも、患者さんは大満足。
「これですっきりしました。早く抜けばよかったですね。」「そうかもしれませんが、歯も良く頑張ったと思いますよ。」
死の受容と同じで抜歯にも受容の期間が必要と思います。
「すべては患者さんとともに。」尊敬する先生からいただいた言葉です。本当にその通り。
投稿日:2011年12月16日 カテゴリー:子どもの歯の治療, 審美歯科, 成人の虫歯予防, 未分類, 歯周病, 院長の戯言